2006.05.20

Circus of the Damned

Circus of the Damned (Anita Blake Vampire Hunter (Paperback))Circus of the Damned (Anita Blake Vampire Hunter (Paperback))
Laurell K. Hamilton

Ace Books 1995-05
売り上げランキング : 295,861
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Master of the Cityの情報を求めて反バンパイア組織の人間がAnitaのもとを訪れる。Anitaは情報を与えることを拒み、彼らを怒らせてしまう。また、仕事の帰り道でAnitaは見知らぬバンパイアに襲われる。彼もAnitaにMaster of the Cityの身元を教えるよう迫る。誰もがMaster of the Cityの情報を求めてAnitaを狙っているようだ。そのころ街ではバンパイアによる連続殺人事件が起こっていた。警察の依頼を受けて遺体の噛み傷を調べたAnitaは、犯行が複数のバンパイアによってなされたこと、おそらくマスター・バンパイアとそのしもべたちが犯人であることを推測する。二番目のMarkを受けて以来Jean-Claudeを避け続けてきたAnitaだったが、セントルイスのMaster of the Cityである彼に犯人の心あたりを聞くために、AnitaはJean-Claudeに会いに行く。

【これはロマンスではありません?】
バンパイア・ハンターAnita Blakeシリーズ第三作(Guilty Pleasure, The Laughing Corpse)。
あいかわらずセンシュアルで耽美でバイオレントなグロいパラノーマル・ハードボイルド(笑)ですが、おっ、なんだかロマンスの香りがしてきましたよ! Jean-ClaudeはAnitaの目の前にいないときにはプレゼント攻撃なんかして非常に分かりやすいんですが、いざAnitaに面と向かうと何を考えているのかまったく謎。Anitaに好意を抱いているのか、欲望だけなのか、単に魔術師としてのAnitaを利用しようとしているだけなのか。でも、なんとなーくAnitaのことを想っているんじゃないかという様子がちらほらと見え隠れするんだけど、どう? Anitaの方もJean-Claudeを恨みつつ、憎みつつ、でもやっぱり気になる、みたいな。一筋縄ではいかなくってイイですねー。さらにはRichard登場でねじれた恋のトライアングル完成! いやはや、ロマンス的には面白くなってきました。Richardもなかなかいい男だけれど、やっぱわたし的にはJean-Claudeですよ。でもAnitaは死体とはデートしないとか言ってるし・・・。どうなるJean-Claude。がんばれJean-Claude。
世界設定そのものも第三作目ともあってかなり深みが出てきて面白いです。狼人間とかバンパイアとかがうじゃうじゃいるのに、それ以外はまったくノーマルな世界なのがユニーク。増えてきたキャラクターもみんな個性的。物語のほとんどを占める(ようにみえる)バトルシーンがたまに冗長に感じることもあるけれど、Anitaのビターなユーモアのセンスで楽しく読ませます。2006.5.20★★★★

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2006.04.15

Glory in Death

Glory in Death (In Death (Paperback))Glory in Death (In Death (Paperback))
J. D. Robb

Berkley Pub Group (Mm) 1995-12
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21世紀のニューヨーク。
とある高名な女性検察官が雨の路上で喉を割かれて死んでいた。ハイソな彼女が足を踏み入れるはずのない柄の悪い地域で。どうやら誰かと待ち合わせをしていたらしい。相手が犯人だろうか? 被害者の家族と親しく付き合っていた上司の指名で、NYPSDの誇る凄腕女性刑事Eveが事件を担当する。数日後、人気女優が同じ手口で殺害される。ニュース性の高い事件にマスコミは殺到、しかも頼りになるはずの上司は友人の死で情緒不安定になり、ただでさえ難しい捜査は非常にストレスの多いものに。しかも二人の被害者の数少ない共通の知り合いが自分の恋人のRoarkeだったりする。仕事だけでも厄介なのに、Roarkeとの関係にも波乱が。Roarkeの愛情に依存してしまうことを本能的に恐れるEveは、二人の心に距離をおきたがり、自分の中にあるRoarkeへの愛も認めようとしない。Eveの心を丸ごと欲しいRoarkeはそれが我慢ならず、ついに最後通牒を突きつける。全か無か。中途半端は耐えられない、と。

"In Death"シリーズ第二作。
うーむ。なにしろ信じられない亀ペースで読んだので、感想を書けるほど全体を把握しきれていないのだけれど・・・なんというか、普通(じゃないけど)のサスペンスになっちゃったなぁ、と。一作目に比べてロマンスの配合比減ってない? ていうか、ロマンスが殆ど背景に消えかけてない?
ハードボイルド臭は薄れたもののやっぱりEveのキャラは魅力的だし、近未来の街の様子や警察の仕事振りも非常にリアリティがあって、セッティングとしては最高なのだけれど、ほら、事件が主役っていうの? 混乱を極める捜査とか、深まる謎とか、「正直、誰が犯人かとか、どうでもいいんです」なんていう私のような人間には何の価値もない。まさに馬の耳に念仏って奴です。
EveとRoarkeの関係が緊迫するシーンでは「よっしゃぁ!」とガッツポーズをとるも(極悪)、結構あっけなく解決しちゃうし、そもそもRoarkeは殆どずーっと舞台裏に消えてるし、なんだなんだもっと見せろよーと欲求不満。執事のSummersetはかなりツボなのだけれど、彼だって超脇役だしね。
ねー。やっぱ向いてないみたいですわ、ロマンチック・サスペンスは。2006.4.15★★★


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2006.03.04

Naked in Death

Naked in Death (In Death (Paperback)) Naked in Death (In Death (Paperback))
J. D. Robb

Berkley Pub Group (Mm) 1995-07
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2058年、ニューヨーク市。
政府公認の娼婦が自宅のベッドで殺害される。現場には犯行に使われた拳銃(前世紀の遺物の骨董品)と、連続殺人を示唆する"ONE OF SIX"と書かれたメモが。実はこの娼婦、将来の大統領と目されている上院議員の孫娘でもあったため、議員の介入もあったりして捜査は一筋縄では進まない。この事件を担当するのがニューヨーク市警察(NYPSD)の女性警部補Eve Dallas。有能だが仕事中毒気味のクールな30歳。被害者のアドレス帳に並ぶ名前の中から、拳銃のコレクターで、犯行のあったマンションの警備に詳しい人間として容疑者リスト筆頭に躍り出たのが、謎めいたアイルランド人の大富豪Roarkeだ。ところが被害者の葬儀で初めて顔をあわせたEveとRoarkeは刑事と容疑者という立場にも関わらず、心ならずも互いに強く惹かれあってしまう。そうこうするうちに、第二、第三の殺人が起こって、Eveは立場的にも精神的にもどんどん追い詰められていく。

すでに二十冊以上出ている人気シリーズ、"In Daeath"シリーズの第一作。日本でもイヴ&ロークというシリーズ名でお馴染み。
ロマンチック・サスペンスというよりは、ロマンチック・ハードボイルド。あるいはハードボイルドチック・ロマンス? 謎解きには興味ないけどハードボイルドは嫌いじゃない私の好みにバッチリです。しかもロマンス配合比も高い。嬉しいですね、こういう作品。設定が未来っていうのもユニークだし、しかもその設定の使い方がさりげないのが好感度高い。
タフで男前だけれど孤独で不幸なヒロイン(痛々しさ加減がモロ好み)が、美形の大富豪(プレゼントがコーヒー豆だった時に惚れました)にみそめられて幸せになるってのは、「ありえなーい」って感じだし、ましてや大富豪はヒロインに数回会っただけで『恋に落ちて』しまうっつーのはもっと「ありえなーい」という感じなのだけれど、実際に読むと違和感は驚くほど感じない。すんなり納得できてしまう。プロージビリティとリアリティというのは別ものなのだなぁとつくづく思いました。惜しいのは、ロマンスのペースがいくらなんでも速すぎるってこと。すれ違いマニアとしては物足りないです。どうせシリーズになるのなら、もっともっと焦らして欲しかった! 果たしてこれから先の展開でちょっとは焦らしてくれるのか? 気になるので続きを買ってしまいました(笑)。
面白くて展開も速いし、非常に読みやすい英語で書かれていて、しかもちょっと短め(306ページ)なので、ロマンス洋書に始めて手を出してみようかなという人にもお勧め。2006.3.4★★★★

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2005.12.25

A Breath of Snow and Ashes

A Breath Of Snow And Ashes (Outlander)A Breath Of Snow And Ashes (Outlander)
Diana Gabaldon

Delacorte Pr 2005-09-27
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1773年。戦争の影が日増しに濃くなるアメリカ。イギリス政府の支配が揺らぎ、植民地は秩序を失いはじめる。強奪や放火が横行し、人里はなれたFraser's Ridgeも無事ではない。back coutryをまとめようと必死のイギリス側はJamieにインディアン管理官の職を命じる。職務を遂行する一方で連絡委員会の人間ともコンタクトを取り、独立派と国王派の間で危険な綱渡りを続けるJamie。そしてついに自らが独立派であることを宣言せざるを得なくなるが、それでも両者から疑いの目を向けられる。一方、お膝元のRidgeも安泰ではない。新しくやって来た住人達はプロテスタントで、カソリックのJamieに心を許そうとはしないのだ。しかし、同じプロテスタントであるRogerが住人をまとめるため奔走。思わぬ才覚を発揮することになる。
独立派と国王派の緊張が高まり、ついに1775年4月、独立戦争の火蓋が切って落とされる。ところがそのころ、Ridgeでも大変なことが起きていた。ある住民の策略でJamieとClaireが無実の罪を着せられたのだ。悪党や猛獣相手なら向かうところ敵なしのJamieも、さすがに一般人の悪意には打つ術がない。
国王派の友人との決別。イギリス国王との宣誓に縛られ、国王派として戦争に臨んだ多くのハイランダー達に銃を向けることになるJamieの葛藤。やってくる予言の日、1776年1月21日。そして永遠の別離・・・。

アウトランダーシリーズ、第6作。
Outlander/Dragonfly in Amber/Voyager/Drums of Autumn/The Fiery Cross)
ああ・・・もう、圧倒されました。読み終わったあとしばらく動けなかった。すごいわ・・・。
いやもう、あらすじなんて無理無理。上述のながーいあらすじも、この壮大な物語のほんの一部。Fraser's Ridgeの3年間はイベント的にもイモーショナルにも盛りだくさんでした。
シンプルな自然との闘いが大きな部分を占めていた前二作と違って、混乱を極める内政や、複雑になってくるRidgeの人間模様など、人と人の葛藤が中心になります。やっぱ、怖いのは人だし、感動させられるのも人なのだなぁと。華麗な文章、独特のユーモア("Acknowledgements"が面白いって凄いね)、圧倒的なリアリティ。この人の特徴は色々あるけれど、人を描かせた時の上手さってのを忘れてました。それに、次から次へと期待を裏切ってくれる過激なストーリーテリングも。そして、ばらばらに見えた個々の出来事が繋がっていくゾクゾク感。
JamieとClarieにスポットライトが戻ってくるのも嬉しいですね。もうそろそろ一線を退いていいお年頃なのに、次から次へと容赦なく試練が襲ってきます。それを手に手をとって乗り越えてゆく二人。愛だわ、やっぱ。Jamieは54歳になってもやっぱりセクシーでキュートな完全無欠史上最高のヒーローだし、Clarieは57歳(ご、ごじゅうななっ!?)になっても強く賢く美しい、最高のヒロインです。
スポットライトはJamieとClaireに、とは言え、他の登場人物の物語も充実しています。・・・なにしろ長いから(笑)。前作でぐんと成長したRogerとBriannaのカップルは、JamieとClaireとはまた違った素敵な夫婦像を描いてくれます。そして、Fergusの葛藤。Ianの喪失感。Lizzieのトンデモ結婚。新しい住人Tom Christieの悲しい愛のかたち(涙)。DuncanとJocastaの秘密・・・。いやはや。
OutlanderやDragonfly in Amberに並ぶ興奮度です。シリーズのここ数作の中ではピカイチ。大満足でした。次の作品が待ちきれません。・・・ああ、何年待たされるんだろう。とほほ。2005.12.25★★★★★★

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2005.09.22

The Fiery Cross

0440221668The Fiery Cross (Outlander)
Diana Gabaldon

Dell Pub Co 2005-08-30
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アメリカ独立戦争の足音が聞こえはじめた1771年、ノースカロライナではレギュレーターの反乱が起こる。タイムトラベラーのClaireを妻に持つJamieは植民地側が最後に勝利することを知っているが、カソリック教徒の身で土地を所有しているという弱みをもつ彼はイギリス政府の立場で市民軍を率いて反乱の鎮圧に向かわざるを得ない。いつ、どのタイミングで立つ瀬を変えるのか。Jamieは今ひとたびリーダーとして人々を導き、混乱の時代を潜り抜ける覚悟を決める。一方、ジャコバイトの反乱の際に行方不明になっている「Frenchman's Gold」をめぐり、JocastaとDucan, BriannaとJemmyが密かに危険にさらされる。狙っているのは誰なのか、Frenchman's Goldのありかは? そして1776年に火災で死亡することが報じられているJamieとClaire。運命や歴史は変えることができるのだろうか。

"Outlander"シリーズ第5作。
いや~、長かった。マスマーケットで1443ページですよ。結局1ヶ月以上かかっちゃいました。ちょっと長すぎです。せめて2週間くらいで読めるボリュームなら・・・(あるいは2週間くらいで読める読書スピードだったなら)。ただ、Diana Gabaldonがこのテンポ感でしか書けないのなら、それはそれで仕方ないかと思わせる、独特の魅力が彼女にはあるかなぁ。どこか音楽的で詩的な文章とか、理系っぽい、ちょっと皮肉で冷静なユーモアのセンスとか。
今回の主役はRogerとClaireですね。特にRogerは頑張った!前作では頑張っているわりに魅力のないキャラだったんだけれど、今回は存在感がありました。完全無欠ヒーローのJamieとは違う、ただの人(失礼!)Rogerが無茶苦茶な困難を乗り越えてどんどん強くたくましくなっていく様子がよかったです。Briannaとの関係もぐっと深みを増しましたねぇ。そして、Claireもやってくれます。今までJamieの凄さに目を奪われていてあまり気がつかなかったけれど、さすがJamieの女!只者ではないです。バッファローとだって戦うし、男も震え上がる悪党とは何と素手で格闘!更には自家製ペニシリンをお手製注射器(Brianna謹製)で静注しちゃうわ、原っぱで目をつぶったまま気管切開手術するわ。どんどん男前度が亢進している感が。本作で50歳のお誕生日を迎えられた我らがJamieは今回ややサポート側にまわっていますが、相変わらずのスーパーヒーローぶり(たとえ死にそうになっても、とても死にそうな気がしないほど)。パンをもぐもぐしながら顕微鏡で自分の分身を観察、「尻尾がある!」と無邪気に喜ぶキュートなシーンが個人的にはお気に入りです。
ストーリー的には盛りだくさんではあるものの(「Alamanceの戦い」であそこまで盛り上げるとは!)、Frenchman's Gold関係のところが謎を重視しすぎて勢いをそいだように感じたので、4つ星。だけど、Rogerがこれだけパワーアップしたし、戦争という大事件は迫っているし(あと3年!)、次が楽しみ。・・・でもしばらくは軽めの読んで休憩します(笑)。マジ、長すぎです。2005.9.21★★★★

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2005.07.19

Harry Potter and the Half-Blood Prince

074758110XHarry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (UK) [Adult edition]
J.K. Rowling

Bloomsbury 2005-07-16
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Harry、6年目のHogwarts。Lord Voldemortの復活で魔法界は大混乱。先頭を切って戦うべき魔法省は相変わらずの官僚主義体質で役立たず。HarryはMalfoyがDeath Eaterになって、よからぬことを企んでいること、それにSnapeが絡んでいることを信じ、それが何であるかを突き止めようとするが、例によって周りには相手にされない。一方、OWLsで"outstanding"をとらなければ毒薬学の授業はとれない言われたため、教科書も買わずにHogwartsへ戻ったところ、教官の交代でHarryも授業を受けられることに。間に合わせで借りた古い教科書には"the Half-Blood Prince"という署名と沢山の書き込みがあった。書き込みの指示に従って薬を調合することで、Harryは毒薬学で目覚しい成績を上げる。Half-Blood Princeとは誰か?またMalfoyの企みは何なのか? 安全である筈のHogwartsの中でも恐ろしい事件が相次ぐ。そんな中、HarryはDumbledoreの個人授業でLord Voldemortの秘密に迫ってゆく。

【これはロマンスではありません】
なーんて注意書きも不要な、いわずと知れたHarry Potterシリーズ第六作。
この作者の特徴はなんと言っても伏線を張って貼ってハッてはりまくること。児童文学作家というよりは、伏線作家("覆面作家"みたいだ)? そして5冊分の歴史を通じて膨れ上がった膨大な登場人物。いやー、前半きつかった。普段、ロマンスの直線型のストーリー展開と片手で足りる登場人物に馴れ親しんだ身には、伏線ばっかりで一向に進まず、まったくもって煮え切らないストーリーや、次から次へと出てくる謎の固有名詞は殆ど拷問。何しろ5巻を読んでからはや2年。当然ぜーんぶ忘れたってば。 しかーし!後半はノンストップ急行。前半の我慢が一気に報われます。5巻よりも面白かったと思う。最終巻が楽しみです。今度は後作への伏線がない分、伏線含有量は低いはず。。。
みんなのHarryも16歳。前作での情緒不安定さは影を潜め、すっかりオトナになって!なんて感無量。ロマンス・ファン的には青春真っ盛りを迎えた主人公達の恋愛模様が気になるところですが、この辺りもバッチリ満足させてもらいました。前作の恋愛ごっこから一歩進んで、下馬評どおりのカップリングで淡い初恋の花が咲きまくり。Harryのテクニックもクソもない大胆極まりないアタックには愕然とさせられ、やっぱりまだ子供だゎと何故かホッとしたり。殆ど甥っ子でも眺めてる気分。
ラストではやっぱり悲しいことがおきますが、もう、これは英雄モノとしては避けられない展開。「巣立ち」は英雄の必修科目ですしね。そのシチュエーションが残酷極まりないあたりは作者の本領発揮ですね。この人、やる時は容赦ないからね。「六つ目のHorcruxはHarry自身なのではっ!」と一瞬思ったのは私だけではないず。この作者ならやりかねないと・・・。さすがにそこまではやらなかったみたいですけど(笑)。
そうそう、Fleurがカッコよくてちょっと泣けました。2005.7.19★★★★★

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2005.04.11

Tiger Eye

Tiger Eye (Paranormal Romance)
Marjorie M. Liu

Love Spell 2005-03-06
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金属を自由に操り、金属から持ち主の心まで読み取ってしまう超能力をもつヒロインのDelaは金属アーティスト。ヒーローのHariは2000年前の虎男(「狼男」の虎バージョン)なんだけど悪い魔術師に呪いをかけられて、小箱に閉じ込められ、呼び出したご主人様の言うことをなんでもきかなければいけない奴隷にされてしまっている。偶然この小箱を手に入れて、知らずにHariを呼び出してしまったDelaはHariの刀からHariの散々な過去と傷ついた心を知って、なんとか呪いから解放してあげたいと思う。一方のHariも自分に命令することを拒み、人間として接してくれるDelaに惚れこみ、時を同じくして各方面から命を狙われはじめるDelaを命に代えても守ろうとする(といっても、死ねないんだけどね、このヒーローは)。
パラノーマル・ロマンス、というよりはロマンチック・ファンタジーって感じかな。
「愛」もしっかり描かれているんだけれど、惜しいかな、主人公二人が出合ったとき既にその揺るぎない愛が殆ど出来上がっちゃってるんですよね。何遍も言いますけど過程が好きなんですよ、私は。悶々として欲しいのですよ。どんどんすれ違って欲しいのですよ。
ただ、男前(推定)の超能力者はわんさか出てくるし(シリーズ化の予感)、アクションも豊富で、中国マフィアから龍女(「狼男」竜バージョン女性版)からサド(推定)の魔術師まで登場して内容は盛りだくさん。デビュー作というだけあって、力入ってます。あとは完全に好みの問題かな。好きな人は好きかも。私は何しろすれ違いファンなので二人の愛の揺るぎなさがマイナスポイント。あとはヒーローが虎男というあたりでちょっと予感はしていたんだけど、案の定びみょーなラブシーンが。ま、これも好みでしょうか(笑)。2005.4.10★★★

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2005.03.14

The Laughing Corpse

The Laughing Corpse (Anita Blake Vampire Hunter (Paperback))
Laurell K. Hamilton

Ace Books 1994-09-01
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【これはロマンスではありません】
って書いておかないと、誰か間違って知らずに読んじゃうかもしれないから。
バンパイアハンター Anita Blakeシリーズ第二作。Anitaのところに大金の報酬をちらつかせながら、人間のいきにえが必要なゾンビ起こし(って他になんて言えば・・・)を依頼する男がやってくる。当然Anitaは断るけれど、男は引き下がるどころか強硬な手段に訴えはじめる。一方、街には殺人ゾンビ(って他になんて言えば・・・)が現れ、小さな子供のいる一家が惨殺される。Anitaは男の要求を退けることができるのか、殺人ゾンビから街を救うことはできるのか。
と、もう、あらすじからして血の匂いがプンプン。前作のセンシュアルさは影を潜め、バイオレンスが前面にでた一冊。血や肉や骨がてんこもりなので、そういうのが弱い方は止めたほうが無難だけど、ロマンス・ファンのくせにグロさに強い私には相当面白かった。全く別のところからスタートしたプロットが少しずつ重なっていくところがスリリング。アクションも超派手で、テンポもよい。なにせハードボイルドなので、主人公自身に対してもちょっと残酷なところが痛々しいけど。
あとはロマンス・ファン的にはJean-Caludeでしょう。おいしすぎるキャラだ。ふられっぱなしのかわいそうなJean-Claude。はやくAnitaとくっついて欲しいものです。2005.3.14★★★★

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2005.02.18

Guilty Pleasures

Guilty Pleasures (Anita Blake Vampire Hunter (Paperback))
Laurell K. Hamilton

Ace Books 1995-07-01
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バンパイア・ハンター Anita Blakeシリーズ第一作。クールでストイックで皮肉っぽいヒロインのAnitaの一人称スタイル。なんだかちょっぴり初期の村上春樹を髣髴とさせる文章のトーンはかなり好きかも。
Romantic Times Book Club(ひそかに購読していたりする)の三月号に特集が組まれていたり、All About Romanceにレビューが載っていたりしたのでロマンス・ファンにも読まれていることは間違いないようだけれど、ロマンスではないです。念のため。センシュアルでホラーちっくなパラノーマル・ハードボイルドといったところか。シリーズ後半では相当"HOT"なことになってくるという噂だが、一作目のこの作品ではかるいキスシーンがでてくる程度。バンパイア殺人事件(?)のプロットとアクションシーンとがメインなんだろうけど、私的にはAnitaのキャラを楽しむ作品といった感じかな。Jean-ClaudeとAnitaのからみは一瞬しかなかったけれど、ちょっと続きも読んでみようかと思わせる強力なケミストリー。うむむむ。2005.2.18★★★★

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2005.02.14

Fantasy Lover

Sherrilyn Kenyon


本に閉じ込められた紀元前のマケドニアのゴージャスな美男子将軍(人間と神のハーフ!)を召喚すると、恋の奴隷として一ヶ月間ご奉仕してくれるという、殆どポルノ小説かと思うような設定。コレが意外なことに見事にロマンチックなラブストーリーになる。キャラクターが時々ブレることと、ラストでちょっと息切れ気味になるのが惜しい。2005.1.28★★★★

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