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2006.09.18

A Summer to Remember

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Mary Balogh

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奔放な独身生活を謳歌していた不良貴族Kitは、家族からの圧力で望まぬ相手と婚約させられそうになる。かくなる上は大至急で、誰もが認める相手を婚約者として見繕わなければ。そんなKitが白羽の矢を立てたのがLaurenだった。不良貴族のKitなど相手にするはずもない完璧な貴婦人Laurenと、たった二週間で婚約にこぎつけてみせよう、とKitは友人たちと賭けをする。
一年前、結婚式の日に相手に捨てられるという大スキャンダルに見舞われていたLauren。貴婦人として恥ずかしくないように、と真面目に生きてきたこれまでの人生は間違っていたのだろうか、と疑問を抱いていたところへのKitの求愛。危険な相手だと周囲に反対されればされるほど、LaurenはKitに接近してゆく。
はじめはゲームを楽しんでいたKitだが、やがてLaurenをひとりの女性として見るようになると、賭けの対象としていることが恥ずかしくなり、結局すべてをLaurenに告白。愛されていた訳ではなかったと傷つきつつ、Kitの事情を知ったLaurenはある提案をする。ひと夏だけ、ふたりで婚約を装って、夏が終わった時点でLaurenから婚約を破棄しよう。そうすれば、Kitは望まぬ相手との婚約を回避できるし、Laurenもオールドミスとして静かな生活を手に入れることができる。そのかわり、思い出になる夏を経験させてほしい、と。

最初は"The Secret Pearl"とは随分違った、やけにあっけらかんと明るいトーンにビックリ。いろんなスタイルで書く人なのかなぁと思っていたら、ジワジワと色々な影が書き足され、しっとりと味わい深いロマンスに変貌しました。その変貌ぶりがホント自然でさりげないのと、重苦しくならずに深みを増すのが良い。Kitと弟Sydの確執なんてかなりヘビーだと思うのだけれど、どこか幻想的ですらあったり。なんでかな?
とにかく主人公二人がいいです。賢さと純粋さを兼ね備えたLauren、奔放でありながらも根は誠実なKit。この二人の魅力に尽きるんじゃないかな。KitのリードでLaurenが女性として花開いていく様子が痛快なんだけれど、そこはかとなくひと夏限定という切なさがあってグッときます。ツクツクボーシの声を聞く切なさが通奏低音になってるとでもいいましょうか、いや、なんとも情緒があります。絵になるシーンも多いし、素敵な映画をみたような読後感(2時間の映画には絶対収まらないけどね)。シリーズの一部らしく、脇役がやけに丁寧に描かれているので面食らいますが、コレだけ読んでも充分楽しめました。おすすめ。2006.9.10★★★★★

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コメント

おはよーございます!

一番最後のbookgirlさんのコメント、まさしく同感です。ほんっと、Baloghって良い映画を見たようなかんじになります。

ヒロインLaurenは"One Night For Love"で文字通り教会に置き去りにされてるし、"Slightly Scandalous"ではKitと昔恋に落ちたFreyjaからめちゃめちゃ嫌われてるので、彼女が幸せになれるこのお話も絶対読みたいと思ってたんです。

bookgrilさんから星5つ出たので、これで安心して読めるヮ。
(^_^)

投稿: K | 2006.09.19 07:34

こんばんは、Kさん。

ホント、映画っぽいですよね。
構成がしっかりしているってのもあるけれど、まるで映画を撮影しているみたいに視点を動かすのも原因かもしれませんね。ロングに引いたり、ぐぐっとアップによったり。映像で語る、みたいなところもあるような気がします。

>ヒロインLaurenは"One Night For Love"で文字通り教会に置き去りにされてるし、"Slightly Scandalous"ではKitと昔恋に落ちたFreyjaからめちゃめちゃ嫌われてるので

ひぇ~。他の作品では散々なんですね、Lauren。あんなにいい娘なのにぃ。
この作品でのLaurenの目から見たFreyjaはかなりワイルドでした。彼女がどんなヒロインになってるのか、すごく興味惹かれます(^ ^)。

投稿: bookgirl | 2006.09.19 21:01

bookgirlさん こんにちは。
オンラインでロマンス小説を書いているありすと申します。
ハーレクインのレビュー探しをしていて、こちらのブログにたどり着きました。
読んだことのあるもの、無いもの色々レビューを拝見していて、きちんと内容が伝わる丁寧な紹介に関心しております。
是非、私のブログからリンクさせていただけたらな、と思いますが、宜しいでしょうか?

投稿: alis | 2006.09.20 19:24

はじめまして、alisさん。
ご自分で小説書いてしまうなんて凄い! 自分でロマンス書けたら面白いだろうなぁと思うことはありますけど(戦国時代を舞台にした本格ヒストリカルとか!)、いざ書けって言われてもそうそう書けるもんじゃあございません。

もちろん、リンクはっていただけるととても嬉しいです。以前、仕事の都合で調べたんですけれど、本来インターネットってのはリンクフリーが前提なんだそうです(そもそも”リンクフリー”って和製英語ですね)。繋がってこそ花、なんですね。

投稿: bookgirl | 2006.09.20 20:21

お久しぶりです!
Kitの弟Sydnamのお話を読んだので、TB送らせてもらいました。

しばらく更新されてないようですが、お元気ですかぁ?
病気してないですよね?

投稿: K | 2006.11.16 09:42

お元気でぇす(笑)。純粋にサボってました。ご心配おかけしてしまい申しわけありません。

サボリ癖って怖いですねぇ。一冊サボるとそのままズルズルと・・・。年も改まったことだし(って、すでに2ヶ月がすぎてますが)、心を入れ替えて頑張ります。

投稿: bookgirl | 2007.02.24 22:32

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