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2006.08.09

The Indiscretion

The IndiscretionThe Indiscretion
Judith Ivory

Avon Books (Mm) 2001-04-03
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1899年イングランド
侍女の結婚式の帰り道、Lydiaは両親には黙ってひとり従兄弟の家への寄り道を計画する。わずか数時間の馬車の旅だが、子爵家の箱入り娘Lydiaにとっては一世一代の大冒険だ。ところが、酔っ払った御者が馬車から転落し、馬車が暴走をはじめたのもだから、旅はホンマもんの大冒険へと転ずる。沼に突っこんだ馬車から間一髪で脱出したものの、もうひとりの乗客、カウボーイハットにブーツ姿のアメリカ人Samとふたりきりで無人の荒野をさまようはめに。Samのサバイバル能力に助けられつつ遭難生活を送るうちに、ふたりは当然のように惹かれあうようになる。やがて心配して探しにきた従兄弟に救助され、Samに別れを告げるLydia。どんなに好きな相手でも、現実の世界では子爵の娘とカウボーイが付き合うなんて許されない。Lydiaは親の選んだしかるべき男性と結婚しなければいけないのだ。ところが、子爵家で開かれたとあるパーティに現れた男性にLydiaは仰天する。紳士然と正装したSamだった・・・。

奇しくも今日(明日?)「舞踏会のレッスンへ(原題: The proposition)」で日本デビューするJudith Ivoryです。この人ってホント、彼女にしかかけないロマンスを書いてくれます。飄々として赤裸々、とでも言いましょうか。真面目な顔して冗談を言い、ふざけたふりして真情を語る、あの独特の雰囲気は好き嫌いがあるかも知れませんが、ファンにはたまらない魅力。際立ったキャラクター造形も特長です。
傑作ぞろいの彼女の作品のなかでは、今回のは少し評価が落ちるかな。いや、前半はいいんです。自主自立に憧れる深窓の令嬢と、理由はさておき三度も結婚式をぶっちした奔放なカウボーイ。ヒストリカルではみたことのない独創的なカップリングのふたりが荒野をさまよう! それはもう、面白いです。自然のなかで時間を過ごすうちにふたりとも活き活きしてきて、何故か楽しげにすら映る遭難生活。ふたりのケミストリーもばっちりで、登場人物ふたりしかいないのに全く飽きさせません。AVかと見まごうラブシーンの台詞まわしにはちと参りますが(笑)。
ところが後半、現実世界に戻ってからは残念ながら少々失速気味。Samの正体が明かされて、へぇという驚きはあるんだけれど、肝心のふたりのロマンスがどこか不自然。特にLiddyの心の動きが迷走気味。Emotionalな正確さを誇るJudith Ivoryがどうしちゃったの、という説得力の弱さ。いや、悪くはないんだけれど、もうちょっとこう、ガツンと脳髄に一撃を期待していたので残念だなぁ、と。2006.8.9★★★★

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