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2005.12.25

A Breath of Snow and Ashes

A Breath Of Snow And Ashes (Outlander)A Breath Of Snow And Ashes (Outlander)
Diana Gabaldon

Delacorte Pr 2005-09-27
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1773年。戦争の影が日増しに濃くなるアメリカ。イギリス政府の支配が揺らぎ、植民地は秩序を失いはじめる。強奪や放火が横行し、人里はなれたFraser's Ridgeも無事ではない。back coutryをまとめようと必死のイギリス側はJamieにインディアン管理官の職を命じる。職務を遂行する一方で連絡委員会の人間ともコンタクトを取り、独立派と国王派の間で危険な綱渡りを続けるJamie。そしてついに自らが独立派であることを宣言せざるを得なくなるが、それでも両者から疑いの目を向けられる。一方、お膝元のRidgeも安泰ではない。新しくやって来た住人達はプロテスタントで、カソリックのJamieに心を許そうとはしないのだ。しかし、同じプロテスタントであるRogerが住人をまとめるため奔走。思わぬ才覚を発揮することになる。
独立派と国王派の緊張が高まり、ついに1775年4月、独立戦争の火蓋が切って落とされる。ところがそのころ、Ridgeでも大変なことが起きていた。ある住民の策略でJamieとClaireが無実の罪を着せられたのだ。悪党や猛獣相手なら向かうところ敵なしのJamieも、さすがに一般人の悪意には打つ術がない。
国王派の友人との決別。イギリス国王との宣誓に縛られ、国王派として戦争に臨んだ多くのハイランダー達に銃を向けることになるJamieの葛藤。やってくる予言の日、1776年1月21日。そして永遠の別離・・・。

アウトランダーシリーズ、第6作。
Outlander/Dragonfly in Amber/Voyager/Drums of Autumn/The Fiery Cross)
ああ・・・もう、圧倒されました。読み終わったあとしばらく動けなかった。すごいわ・・・。
いやもう、あらすじなんて無理無理。上述のながーいあらすじも、この壮大な物語のほんの一部。Fraser's Ridgeの3年間はイベント的にもイモーショナルにも盛りだくさんでした。
シンプルな自然との闘いが大きな部分を占めていた前二作と違って、混乱を極める内政や、複雑になってくるRidgeの人間模様など、人と人の葛藤が中心になります。やっぱ、怖いのは人だし、感動させられるのも人なのだなぁと。華麗な文章、独特のユーモア("Acknowledgements"が面白いって凄いね)、圧倒的なリアリティ。この人の特徴は色々あるけれど、人を描かせた時の上手さってのを忘れてました。それに、次から次へと期待を裏切ってくれる過激なストーリーテリングも。そして、ばらばらに見えた個々の出来事が繋がっていくゾクゾク感。
JamieとClarieにスポットライトが戻ってくるのも嬉しいですね。もうそろそろ一線を退いていいお年頃なのに、次から次へと容赦なく試練が襲ってきます。それを手に手をとって乗り越えてゆく二人。愛だわ、やっぱ。Jamieは54歳になってもやっぱりセクシーでキュートな完全無欠史上最高のヒーローだし、Clarieは57歳(ご、ごじゅうななっ!?)になっても強く賢く美しい、最高のヒロインです。
スポットライトはJamieとClaireに、とは言え、他の登場人物の物語も充実しています。・・・なにしろ長いから(笑)。前作でぐんと成長したRogerとBriannaのカップルは、JamieとClaireとはまた違った素敵な夫婦像を描いてくれます。そして、Fergusの葛藤。Ianの喪失感。Lizzieのトンデモ結婚。新しい住人Tom Christieの悲しい愛のかたち(涙)。DuncanとJocastaの秘密・・・。いやはや。
OutlanderやDragonfly in Amberに並ぶ興奮度です。シリーズのここ数作の中ではピカイチ。大満足でした。次の作品が待ちきれません。・・・ああ、何年待たされるんだろう。とほほ。2005.12.25★★★★★★

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