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2005.04.04

All Through the Night

All Through the Night
Connie Brockway

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いや~。よかったっす。
政治の裏舞台を仕事場にするスパイが、ロンドンに跋扈する覆面の泥棒を捕まえかけるところからストーリーが始まる。ところがこの泥棒が実は女性で、お色気作戦でスパイの度肝を抜き、まんまと逃げ出す。愛だの色だのと無縁の世界で生きてきたスパイだが、それ以来、夜な夜なこの泥棒の色っぽい夢に悩まされることに。時を同じくして、捜査の一環として顔を出し始めた社交界で出会った未亡人に、このスパイはどうしようもなく惹かれてしまうのだけれど、当然のことながら、この未亡人というのが実はオンナ泥棒の正体という訳。
これだけ見るとヒストリカル・ロマンス版「キャッツ・アイ」という感じですが、似ているのは設定(とヒーローが頻繁に「もっこり」する点)だけで、シリアス極まりない、切ないロマンスです。ヒーローのJackは孤児院出身で、性悪政治家の養子になって「最終兵器」となるべく育てられ、危なくて汚い仕事ばっかさせられている。誰も信じていないし、生きることに執着もない。ヒロインのAnneは亭主の過剰な愛情にこたえるとができず、それが原因で亭主が他人を巻き添えにして死を選んだということに深く傷ついている未亡人。自分は他人を愛することが出来ないと信じている。かなり暗い設定ですね。
Jackは勿論生まれは貴族じゃないし、とても紳士には出来ないようなことを仕事にしているけれど、心の奥底はとことん紳士。Anneの正体を知る前に彼女に求愛する様子は、「これぞヒストリカル!」という繊細さにあふれててトキメキます(「クリスチャンネームで呼んでください」シーンとか、もう、キャーっ!)。それがあるからこそ、後半で彼女の正体を知った時のすさまじいまでの荒れようが、何故か痛々しく切なく映るのかな、と。一方、泥棒AnneとJackの関係は欲望むきだし状態で、コントラストがすごいのです。リリカル系からケダモノ系まで幅広いラブシーン。なのに全然違和感がないあたりが凄い。堪能しました。ストレートに愛せない二人が互いを強く想う様子もドキドキします。ラストは好き嫌いがあるかなぁという感じでしたが、私は余韻があって好き。この作品によくあってるように思います。
最初はちょっとエイゴが読みづらかったけれど、後半はもうとまらず、休日に出かける予定も急遽取りやめてヒキコモって読んじゃったほど。ヒストリカル好きには超オススメ!2005.4.3★★★★★

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